斉藤ゆうこのあらかわ日和

荒川区教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例に反対

 平成26年3月17日、荒川元気クラブ斉藤ゆうこは、荒川区教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例に反対の討論をしました。

■荒川区教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例反対討論

 私は、あらかわ元気クラブとして、議案第1号、荒川区教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例に反対の討論をいたします。
 今回の条例は、これまで荒川区教育委員会の所管であった事務のうち、学校教育に関することと文化財の保護に関することを除き、社会教育、社会体育、図書館などの事務について、これを区長が管理し、執行することになるという極めて大きな転換を進める条例です。
 また、荒川区立の公園、町屋文化センター、生涯学習センター、清里の施設などを区長部局のもとに置くことを附則で定めることになります。これに伴い、新たに「地域文化スポーツ部」を新設し、区民生活部にある文化交流推進課と教育委員会にある社会教育課、社会体育課、図書館を移管、荒川2丁目複合施設の準備室を含むこととする組織改正も行われることになります。
 私は、この条例に以下の2つの理由で反対をいたします。

 理由の1つは、この教育委員会から区長部局への事務移管が安倍首相が進める戦後レジームの転換の一環であり、教育基本法の改正から教育委員会法の改正へと続く、安倍首相による教育改革の先取りとなるものであることです。
 安倍首相が信任できないということが反対の第1の理由です。
 戦後レジームとは何か、それは戦後の我が国を規定してきたサンフランシスコ講和体制にほかならず、その転換とは、日本の完全な独立と民族の尊厳の回復、自主・自立の政治、経済、社会への転換にほかなりません。しかし、私は、安倍首相のやり方では、サンフランシスコ講和体制からの脱却は望めず、むしろアメリカからの内政干渉を誘発し、日本へのコントロールを強める結果となり、結果、これに屈伏することによって、ますます日本の独立を阻害し、属国ぶりを世界にさらすことになると考えます。これこそ、永続敗戦への道であり、最悪のシナリオです。しょせんおとなしく忠実な番犬なのか、勇ましくよくほえる番犬なのかの違いではないのかと思います。
 条例改正は、北川部長の主観にかかわらず、現下の政治や社会の動向と密接不可分であることもよくお考えになったほうがよかったのではないかと申し上げておきます。
 委員会の質疑の中では、今後ますます教育をめぐって、首長の職務権限が拡大強化すること、補助執行となる人権教育について、個人の人権が制約され、国家の権限が強大化する戦時体制づくり、信教の自由も阻害される、こういう体制との関連について、また、文化財にかかわって、遺跡の発掘などが歴史認識と大きくかかわる問題であること、そして、図書館の蔵書がどのような内容であるのか、これらについて、所管を予定する区長部局にはお伺いしましたが、一体このあたりの自覚をお持ちなのか、甚だ疑問でありました。
 西川区長は、「私が区長をしている限り心配は要らない。私は偏りのない区長としてやっていく」とおっしゃっていますが、西川区長が未来永劫、荒川区長をなさるわけでもないので、この点は問題であります。

 反対の理由の2つ目は、この事務移管によって教育委員会の委嘱を受けて非常勤職員として仕事をなさってきた多くの区民の方々の政治的中立は守られるのだろうかという疑問です。
 これまで教育委員会には社会教育、社会体育の部門に青少年委員、スポーツ推進委員など多くの区民委員を擁してまいりました。私は、教育の政治的中立というものについて既に幻想を持ってはおりませんが、この方たちは、教育委員会から委嘱を受けているということによって、教育の政治的中立ということについて、何らかの形で自覚し、みずからに縛りをかけてきたことは想像にかたくありません。
 この点について質疑をいたしましたところ、非常勤であれ、公務員であるため、所管が区長部局に変わっても選挙活動を行ってはならないことに変わりはない。教育の中立について、委嘱された方々について特段の研修や啓発は行っていないので──これ自体驚きですが──変わりはないとの答弁がありました。私はそうは思いません。
 今後、青少年委員、スポーツ推進委員など、地域で活動する方々が区長部局への移管によって特定の候補者の政治活動や選挙運動に動員されたりすることのないよう、選挙管理委員会のこの答弁どおりに執行されるのか否か、注視してまいりたいと思っております。
 以上、二点を理由とし、この条例に反対をいたします。