斉藤ゆうこのあらかわ日和

荒川区民の暮らしがどうしたら豊かになるのか、答えを出せる区政を
 平成26年10月15日、あらかわ元気クラブ斉藤ゆうこは、2014年一般会計決算の認定について反対討論を行いました。

■荒川区一般会計決算/反対討論

 私は、あらかわ元気クラブとして、認定第1号荒川区一般会計決算の認定に反対する討論をいたします。

●私は昨年のこの予算の採決に際して、西川区政が『区民の幸福実感』の目玉として打ち出し、新聞等でも「全国先進例」として大きく取り上げられた幾つかの事業を予算化することに反対であること、また変更を求めてきた事業が変わりなく進められていることを理由に反対をいたしました。

・目玉として予算化された事業の第1は、隅田川の「永久水利」を活用した防災対策に1億7000万円。
・第2に「タブレットPC」の実験導入に5000万円。これはすでに今年度の当初予算で約8億円、5年間で約40億円をかけて拡大されることとなりました。
・第3は、荒川2丁目複合施設の実施設計費1億1200万円。今年度予算で25億円の予算を計上、二度にわたる入札不調の後、ようやく契約が成立し、この地に計画変更なく複合施設が建設されることとなりました。
・第4は、保育園不足への対応の立ち遅れ。
・第5に、学童クラブと『にこにこスクール』の一体的運営をめざす「新放課後子どもプラン」が果たして荒川区の子どもたちの放課後を現在より充実したものに出来るのか、という問題でした。
 これらの問題は、今年度予算も含めて、議会で様々な議論を呼び、軌道修正の提起があったにも関わらず、半ば強引にすすめられてきました。そこには、西川区長ご自身が「3回にわたる選挙で区民の信任を得てきたのだから、区民には理解されている」と何度も議会に対して答弁されるという、おごりが見えます。議会の存在感も問われるところとなりました。二元代表制などと言えば聞こえは良いですが、『なんでも賛成』の議会では、区民の信頼も揺らごうというものです。
 西川区政3期目の決算認定にあたり、最近の雰囲気に鑑みれば、与党・野党の立場を超えて議会もしっかりしなければ、と自戒も込め申し上げます。

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 さて、決算委員会の限られた持ち時間で当局の見解を質しましたが、幾つかの点について重ねて意見を述べます。

●まず、総括質疑で進捗状況を伺った、にっぽり繊維街の区民事務所建替えに伴う日暮里活性化施設と、東尾久ふれあい館の2ヶ所について。
 昨年の予算委員会総括質疑で、「土地購入から5年経っても一向に利用構想が明らかにならない場所や、12年前から計画はあるものの進展が見えない施設がある」として説明を求めましたが、その後1年半が経過し、やっと方向性が見えてきました。
 日暮里区民事務所建替えについては、「地域及び産業の活性化に資するものとし、今年度の早い時期に計画を策定する。インキュベーション施設、カフェ、休憩施設、イベントスペース等の要望があり、これらの声を踏まえていく」との答弁がありました。地域と一緒になって、将来性ある楽しい施設にするよう期待します。
 また、東尾久ふれあい館については「計画地にある賃貸アパートの折衝が進展し、所有者の親族から区に売却する意向が示された。弁護士を介して具体的な交渉をすすめ、建物除却後に土地の取得手続きを進めたい。ここを突破口に、隣地についてもこれまでにも増して精力的に交渉を進めていく」と具体的な答弁がありました。
 ふれあい館が出来た地域と取り残された地域との格差を埋めるためにも、時を争って仕事をして頂くことを望みます。

●総務費では、松島みどり法務大臣の選挙ハガキに、補助金団体である商店街連合会の会長名が推薦人となっているが、不適切ではないか。夏のイベントで団扇を大量に配ったが違法性はないのか、伺いました。
 団扇については都選管の見解として、公選法に抵触する恐れがある、との答弁がありました。その後国会でもこの問題が質疑され、現職法務大臣の対応が問われています。私は質問者の方と一面識もなく、何ら情報提供はしておりません。「小選挙区で当選したのだからこれ位いいだろう」と思われたのだとしたら、これもおごりではないかと思います。

●民生費では、
・介護労働者の賃金実態と処遇改善の必要性について。
・保険料の上昇と滞納の実態は?区内の高齢者世帯の困窮をどうみるのか?
・保険料が上がる原因は大手チェーン店の乱立ではないのか?…について当局の見解を質しました。
・また、2015年改正で介護保険は破綻。税を投入して公費割合を増やすよう、保険者として国に進言すべきではないか、として見解を求めました。区内の賃金実態を調査する。保険料滞納は7000万円台~8000万円台に増加している。保険料が上がる原因を特定して適正化をはかっていく…との介護保険課長の答弁でしたが、福祉部長は制度への言及に消極的でした。
 介護保険制度はすでに限界に達しています。限りない負担増と、負担に耐えられず困窮する多くの高齢者を生み出す、日本の社会保障の現状をこのまま放置して良い、とは到底思えません。この問題については、11月議会の一般質問で、改めて保険者としての責任ある態度を問いたいと思います。

●環境清掃費では、区内の清掃事業の実態と人事政策に関する質問に関連して、
・殺人未遂事件を起こした車付の労働者がいる。報告は上がっているのか?
・足立区で戸籍事務の『偽装請負い』が問題になり荒川区は計画を取り止めた。正しい判断だと思うが、清掃事業も同じで自治体のコンプライアンスが問われる。今後の人事政策を慎重に再検討すべきだ…と質問しました。
 荒川区はゴミ収集・運搬に職員を採用せず、「車付き傭上」と呼ばれる民間の労働者を増やしていますが、ゴミの取り残しや区民とのトラブルが増えています。管理部長は「一度決めたら全く変えないという事はない、都度検証して改めて行くことは、やぶさかでない」と答弁しましたが、直営職員の採用による比率の見直しや、民間事業者との契約のあり方を改める必要があると思います。

●さらに教育費では…
・勤務態度や教職員への指導の問題が指摘されている三日小校長は再任用で一年契約だが、なぜ教育長はこのような状況を知りながら、昨年度末に契約終了の判断をしなかったのか、伺いました。時間切れで答弁はありませんでしたが、私は現在の教育委員会の体質に関わる重大な問題と感じています。

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 最後に、荒川2丁目複合施設に関して。
吉村昭文学館は、出身地である日暮里につくってこそ価値があり、縁もゆかりもない荒川2丁目に複合化することにはあくまで反対です。また、子育て支援施設ではなく、この地域の区立保育園、峡田幼稚園を廃園にしてしまったことを踏まえ、この地に全体として不足している幼稚園を設置すべきでした。
 今年度予算で財源を伺ったところ、土地については国庫補助が5740万円に対し、区の単独負担は15億7000万円とのこと。総事業費が90億円近くとなるこの事業が、今後の区財政に大きな負担となる事はマチガイありません。また、強行した今回の契約内容で、果たして区内事業者の育成につながるのかさえ、疑問です。改めて荒川二丁目複合施設への反対を表明いたします。
 この年度の歳入の構成比は特別区民税17%に対して、都区財政調整交付金40%と自主財源比率は昨年に比べてさらに低下しました。地域経済の疲弊は改善せず、荒川区民の暮らしがどうしたら豊かになるのかは、ますます大きな課題となっています。このような区政の根本問題にこそ、答えを出せる区政でなければならないと思います。
 西川区政3期目の予算の決算認定に当たり、以上の通り異議を申し上げて反対討論と致します。