斉藤ゆうこのあらかわ日和

(斉藤ゆうこ)
 あらかわ元気クラブの斉藤ゆうこです。
 大改正が行われた介護保険法について、果たしてこのままにしておいて良いと考えるのか、区当局の見解を伺います。
 昨年、国会で自民・公明・民主各党の賛成で成立した改正介護保険法は、区民生活と高齢者の尊厳に、大変な悪影響を及ぼす結果になりました。
 厚生労働省が『給付の抑制』をはっきりと目的に掲げて、法を改正し、保険料を改訂し、介護報酬を改訂したことで、介護保険制度は区民にとって「負担は増えたけれどサービスは削減される」という制度になりました。将来もこうしたことが繰り返される可能性は大で、この制度を創設した当時に予測した通り、『保険あって介護なし』になってきました。
 生活支援のヘルパーには時間制限が入るし、介護ベッドは引き上げられるし、包括介護支援センターはパンク状態で『介護難民』が出る、という状態ですから、これでは自立支援どころか自立を阻害しています。区民の不満は募る一方ですし、事業所も頭を痛めています。
 わが国の社会保障行政は、かつて『生活の質の向上』と『家族介護の負担軽減』を理念に掲げましたが、『財政構造改革』を優先した介護保険制度は、この理念に逆行する形になりました。今度の改正によって介護保険制度は変質し、破綻してきたと私は思います。 去る9月11日、あらかわ元気クラブは、利用者と事業所の意見を聞き、緊急要望書を提出致しましたが、この内容に関連して2点お伺いします。

 第1に、『給付の抑制』を目的とする今回の法改正の主旨を撤回するよう、厚生労働省に働きかけていただきたい。特に、生活支援への時間制限導入や、大規模事業所に有利な加算措置など、問題のある点を見直すよう、強く申し入れていただきたい。

 第2に、介護保険制度そのものに対する抜本的な検討を開始し、保険による制度を廃止して税によってまかなう福祉制度に発展解消するよう、要望していただきたい。

 この際、荒川区は法改正のたびに条例改正で追随することを止めて、介護保険の抜本的変更を国に迫っていただきたいのです。国に振り回され、負担を強いられるのではなく、保険者として、区民のために行動していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
見解を伺います。

(金田福祉部長 答弁)
 この度の介護保険制度改正は、
1.介護保険制度の持続可能性、
2.「明るく活力ある超高齢社会」の構築、
3.社会保障の総合化
を目指し、給付の効率化・重点化、予防重視システムへの転換を図っていこうとするものです。
 荒川区におきましては、改正の趣旨に基づき、平成18年4月から地域支援事業や地域密着型サービスの新たな事業・サービスを始めるとともに、区内5ケ所に地域包括支援センターを設置し、区民の皆様が住み慣れた地域で生活しつづけるための支援を強化しております。
 改正が大幅なことに加え、国からの通知が遅れがちであったり、当初想定しなかった状況が生じたりなど、なかなか順調に進んでいないところもあることは事実でございます。区としても速やかな対応を心掛け、円滑な事業運営に努めているところでございます。
 区民に最も身近な立場で介護保険を運営する立場にあって、区としては、今後も国にあげるべきことがあれば、特別区部長会等を通じてあげるなどして、介護保険がより良い制度となるよう努力して参ります。