河内ひとみのあらかわ日和

2014年11月26日 2014年11月26日

(斉藤ゆうこ)
 冒頭の総括質疑で、あらかわTMOへの支援について伺いましたが、産経費の質疑を通して納得がいかない点がありますので、改めて締めくくり総括質疑でお伺いしたいと思います。
 西川区長は今後について「TMOに佐藤部長を配置する」と答弁され、私もそれについて異論はありません。
 しかし、これまでの経過やそれに対する区の責任という点については、産業経済部から明確な言及がありませんでした。そこでお伺いします。
 西川区長は答弁の中で「株式会社の義務とも言える株主総会を、TMOが必ずしも思うように開いていなかった、という事実がある」、また「予算の補助を打ち切った」とおっしゃいましたが、これは何かのお間違いではないか、と思います。事務方としていかがでしょうか。

(佐藤産業経済部長)
 率直に申し上げます。事務方として訂正、フォローしなければいけなかった所であり、その点をまずお詫びしたいと思います。
 まず、『株主総会』と申し上げましたのは、『取締役会』の言いまちがいであるということでございます。そして、『補助を打ち切った』という点につきましては、もう少し丁寧に申し上げますと、事実上の補助金として機能していた南千住の自転車等駐輪場の『業務委託』については、本年度より行わないこととした、ということを申し上げたものでございます。そのように訂正と改めてのお受け止めをいただきたいというふうに存じます。
 また、取締役会開催の点について若干補足をさせていただきたいと思います。TMO設立当初よりこの間、地元小業者を中心とした勉強会、いわゆる部会活動につきましては、「まちづくりサロン」におきまして、毎月2回、夜遅くまで定期的に持たれ、大変熱心な議論がなされてきたところでございます。そうした積み重ねがあって、例えば今年度のTX開業に合わせての取り組み等を地元の商店街が力を合わせてできる形になった、そういうことにつながったものと考えております。
 こうした地道な、しかしTMOとして非常に大切な取り組みを会社全体のものとして共有するための取締役会の開催、議論といった点については、率直に言って不充分だったというふうに思ってございます。その点を区長は申されたのだ、というふうに思ってございます。本年度、役員ひとりひとりが経営陣の一員として、そうした取り組み、努力をふまえ、主体的な議論、関与が行われるように、取締役会の開催の仕方についても改善をはかっているところでございます。

(西川区長)
 私の発言のまちがいを部長にお詫びをさせたのでは申し訳ありません。私からお詫びを申し上げます。『取締役会』と『株主総会』を取り違えました。申し訳ありませんでした。お詫びを申し上げます。それ以外のことについては、ただいま佐藤部長からご説明を申し上げた主旨でございますので、ご理解いただきたいと思います。

(斉藤ゆうこ)
 訂正がありましたので、そのように受け止めさせていただきます。あらかわTMOへの委託の変更、などこの間の経過や区の対応について、議会には報告されたのでしょうか? 議会に報告もなく、経過が不明、というのがこの間の偽らざる感想です。
 立法の主旨から言っても、まちづくりという問題の性格から言っても、TMOは『行政と市民の共働』の組織でありまして、その双方に責務があります。経過と、区の指導・対応はこれで充分だったのか、お伺いします。

(佐藤産業経済部長)
 区では監査委員より昨年度末に結果の報告を受け、指摘された事項についての早急な改善、それから区とTMOにとって喫緊の課題である改善策への対応、是正策への検討に全力で取り組んできているところでございます。これまでご答弁申し上げました通り、南千住地域の商業振興、地域の活性化に果たすTMOの役割の重要性をふまえ、区として支援を行っていくのが基本的な立場でございます。
 とりわけ、TMOの体制整備が行われるまでの間は、区の支援を一層強化することが必要であるという基本的な認識のもと、私自身、副社長ということでの派遣、関与を致し、また具体的な事業の計画、立案について事実上の人的支援等も含めて努めているところでございます。
 所管の委員会等への、この間の経過を含めての報告についてはおこなってございませんけれども、指摘をされた事項の改善策、あるいは区の支援策がまとまった段階で総合的な報告をおこないたいと考えてございます。
 そして区としての責任という点でございますが、16年度の監査につきましては、TMOの事業内容や会計経理、施設の管理運営が適正であったか、という観点で行われてございます。その結果、駐輪場の管理運営についての受託業務については、区の契約条項にある再委託に関する規定を遵守しておらない点、或いは業務内容や経理事務についても不備がある点、業務を受託する組織体制が充分ではなかった点、等が指摘をされ、是正・改善が求められたところでございます。
 この業務委託につきましては、区も出資、参画をし、共に地域の活性化をめざす立場から、TMOに対する支援策のひとつとして設立前から議論をされ、実施した経過がございます。しかしながら、監査委員の指摘がありましたように、その運営方法や人員の確保、事務手続きの不備等が生じたということにつきましては、区として充分な指導監督ができなかったところでございます。その点については深く反省をしているところでございます。 その反省をふまえまして、この間先程お答え申し上げましたように、組織の円滑な運営や事業責任者の明確化、適正な事務処理の確保を図る努力をしてきたところでございまして、今後さらにTMOの組織、運営体制の整備に向けまして、これまで以上の支援に努めていく考えでございます。

(斉藤ゆうこ)
 区としての指導、監督に責任を感じるという反省が出されましたので、了解致しました。ご自分の店の商売をして、その上に商店街活動をして、その上にTMOで汗を流しているというのが、事業者の方たちの実態です。ぜひ、一緒になって汗を流していただきたいと思います。
 最後に、大型店対策について。国の施策はこの15年程、規制緩和一辺倒だったと言っても過言ではありません。自治体の役割が重要です。この際、ゾーニングなどによる積極策に踏み切るべきと考えます。何度も申し上げておりますが、いかがでしょうか?

(佐藤産業経済部長)
 区では平成9年に要綱を制定致しまして、大規模商業施設の出店にともなう地域環境の保全に取り組んできたところでございます。国におきましても、12年に大規模小売店舗立地法を施行致しまして、大店法時代の出店調整から地域の環境保全に軸足を移してございます。現在国におきまして、いわゆる『まちづくり三法』の見直しがすすめられてございます。大型店の出店に対する国の考え方も近々明らかになるものと考えてございます。
 区と致しましては、そうした国や他自治体の動向をふまえまして、国の要綱の見直し等、法の枠内という制約がつくかと存じますが、対応について何をすべきか検討して参る所存でございます。

(斉藤ゆうこ)
 まちづくり条例センターの研修会に担当職員の方がお出向きになっていると思います。ぜひ事例研究もしていただきたいと思います。