斉藤ゆうこのあらかわ日和

 総括質疑で、危機的な状況にある中小建設業に対してどのような対策をとるのか、伺います。
 民主党のスローガンは「コンクリートから人へ」です。「コンクリートからあの人へ」の間違いではないかという話もありますが、冗談はさておき、前原国土交通大臣に「建設業者は数が多過ぎる。大手は海外に行き、中小は他の分野への転換を考えるべき」と名指しされた中小建設業界は崖っぷちに置かれています。ダムやスーパーゼネコンの大規模プロジェクトばかりが公共工事ではありません。多くの中小事業者が下水道、道路整備などの国民生活に不可欠な公共工事を担っていますが、昨今の公共工事削減のもとで、産業そのものが崩壊しかねない状況になりました。小さなパイを巡って競争は激化し、人件費を削れば技術の喪失や安全性に影響が出ます。

 最近荒川区では、こうした状況が危惧される事例が相次ぎました。ひとつは昨年6月、工事契約終了後に相手方のJVの1社が倒産したこと、ふたつ目は、昨年11月の汐入東小学校建設現場での若いとび職人さんの落下による死亡事故、みっつ目は、南千住保育園等の工事現場での作業ミスによる大規模な浸水事故ですが、これらの背景には中小建設業界の疲弊と技術の後退があるように思われます。

 全国中小建設業界の機関誌『全中建だより』新年号によれば、会員数は10年間で6千4百社から3千8百社に半減、東京では70社も会員が減っています。協会は、小泉政権以降の構造改革路線、公共事業削減に一昨年秋からの景気後退と新政権の公共事業バッシングが拍車をかけ、経営環境は危機的状況、自殺者は4倍に増加、経営状況が悪化し、将来の見込みもなく、保険金を残そうと自殺したり、公共工事のダンピング競争に巻き込まれて、経営が行き詰まったことが原因と分析しています。

 そこで、契約と産業政策の両面から伺いたいと思います。協会では、価格競争激化の中での公共工事のダンピング受注が中小建設業の適正な発展を阻害するとして、公共工事の入札と契約手続の適正化を求めています。安ければよいという考え方をなくさないと、安全性の確保に響くと思いますが、予定価格の事前公表見直しや、総合評価制度の活用について、荒川区としてどう対応されますか伺います。
 また、荒川区には多くの中小建設業があり、下請の職人さんなど多くの雇用を抱えています。中小企業健全育成の観点からどのようにお考えか、あわせて伺います。

(藤田管理部長 答弁)

 前段の契約に関する部分ですが、もともと契約は適正な価格で受注していただき、高品位な成果を残してもらうのが目的だということになります。事前公表制度については、いい面とちょっと問題点も指摘されているということで、今後についてはどうあるべきか考えていきたいと思っています。
 総合評価制度については、今後、拡大をしていきまして、どういう評価項目を入れていくべきなのか、それを検討していきたいと思います。

(石原産業活性化担当部長 答弁)

 荒川区内で7パーセントを占める建設業でございます。区としましても、調査によって厳しい経営状況とか経営課題を把握しているところでございますので、現在、実施しているさまざまな施策によりまして、きめ細かく支援していきたいと思っております。

(斉藤ゆうこ)

 よろしくお願いいたします。終わります。