斉藤ゆうこのあらかわ日和

斉藤ゆうこ

 あらかわ元気クラブの斉藤ゆうこです。私は、1987年初当選で、今日は大変縁起のいい13回目の質問ということになります。よろしくお願いいたします。
 1987年に区議会に入りまして、初めてこの場所に立ったのが、12年前の第3回定例会、荒川区基本構想の反対討論だったことをいま思い出します。それから12年、内外の情勢は大きく変化し、わが国の経済と政治も重大な岐路に立つことになりました。地域経済も、区政も、この流れに左右されることをまぬがれません。この局面を、一部の大企業のための構造改革で乗り切ろうとするのか、それとも、戦後の機軸であった日米関係を改め、新たに自立した経済と政治に活路を求めるのか、ふたつにひとつの選択が迫られていると考えますが、いずれにしろ、大きな変革をともなうことはまちがいありません。
 私たち元気クラブは構造改革の政治に真っ向から反対し、地域政治の中で、この町の生きる道を模索してきました。今議会で、21世紀の初頭の荒川区をどういう町にするのか、その理念を示す新たな基本構想が提案されます。私たちは昨年末、あらかわ元気クラブの基本構想をつくりまして、これまでの区政の総括と今後の提案を行ない、区内に概要版5万枚をお配りして、基本構想への世論喚起につとめて参りました。選挙を前にした2月の第1回定例会では、会派として基本構想のみに焦点を絞った一般質問を行ない、理事者の皆さんと意見を闘わせることができました。
 今回、私は新たな基本構想策定をきっかけに、その具体化を考えたとき、果たしてこのままで良いのだろうか、と思う3つの方面について、行政の考え方をはっきりさせていただきたい、と思い質問をいたします。街づくり、教育、商工振興と地域活性化の3点について明解なご答弁をお願いいたします。

 第1番目に、この10年間、2次にわたってすすめられてきた、日暮里地区小中学校の統廃合問題を通して、荒川区教育委員会の姿勢をただしたいと思います。
 1989年(平成元年)の四日小・真土小統廃合から10年。本年、ようやく統合時から懸案であった校地拡張が実現し、ひぐらし小学校は開校10年目にして、これでやっとひとつの節目を迎えました。振り返れば長い道のりでした。
 そして、昨年から着手された日暮里地区4中学校の統廃合は、八中、日暮里中、十中が1998年(平成10年)3月に閉校して、旧八中に諏訪台中学校が開校し、統合2年目に入りました。旧十中跡地に現在建設中の新校舎が完成する再来年4月に新たに道灌山中を加える計画で現在進行中ですが、史上初めての4校統合がすすめられている途上の日暮里地区は、さまざまな頭の痛い問題を抱えている状態です。
 このように、日暮里地区はこの10年間、2次にわたる大きな統廃合の渦中にありました。小学校2校、中学校4校の統廃合が同一地域内で行なわれた地区は日暮里地区を除いて他にはありません。そこで、現在進行中の日暮里地区中学校4校統合の過程で生じた問題について4点、教育委員会の考えを伺います。
 まず、昨日も出されました旧日暮里中跡地の売却問題についてです。
 統合1年目、諏訪台中のクラブ活動などに使用していた旧日暮里中の売却問題は、PTAにとっても、地域の多くの人々にとっても寝耳に水の話でした。私は一昨年末の区民文教委員会で、「私立学校へ売却のウワサがあるが事実か」とたずねたところ、教育委員会は「そのようなことは聞いていない」と否定した。ところが明けて翌年、この問題が顕在化しました。諏訪台中の保護者が説明を求めたため、教育委員会と企画部が学校で行なわれた説明会に出向き、はじめてことの経緯を明らかにした訳です。
 「統合の途上にあっては旧学校校舎とグラウンドは統合校の一部として利用することになっていた。約束がちがう」と主張する保護者たちに対して教育委員会は「そんな約束はしていない」と反論。「日暮里中跡地を売らなければ、財政難で新校は建たない」と教育委員会が主張するに至って説明会は紛糾、険悪な雰囲気になったのでした。私はこの時の模様を委員会に伝え、「なぜ、最初から売却計画を明らかにしないのか。統合で苦労しているPTAの気持ちを逆なでするもので、不信感が増大した」と述べました。委員会に所属していた当時の自民党幹事長はいみじくも『説明責任』ということばを使って指摘をされた。全くその通りだと思います。
 かくして校舎は取り壊され、更地になりました。ところが、あてにしていた某私立学校に断られ、売りに出されて草ぼうぼうの状態の旧日暮里中跡地は、宙に浮いたまま、地域に無残な姿をさらしているのであります。この前を通りかかるにつけ、腹立たしい思いにかられるのは、私ばかりではないと思います。「売却代金がなければ新校は建たない」とおっしゃったのだから、恐らく、新校舎は3分の1くらいは建たないにちがいありません。
 私は学校跡地の売却一般に反対の立場を取るものではありません。又、売却相手は学校に限定すべきという考えもありません。要するに、こういうやり方では、跡地利用に対して地域は参画のしようがないではないか、と言いたいのです。もともとの土地購入の経過や歴史がある中で、大切な学校をひとつ潰しておいて、あまりに無責任ではないでしょうか。教育委員会は統合計画の最初から、4校のうち1校の校地は売却したいという旨を示すべきであったと思います。オープンに話し、地域活性化に役立つ跡地利用をみんなで相談しましょう、というのが筋ではないでしょうか。
 4校統合については、学校やPTAや地元町会が比較的時間をかけて話し合い、要望を出しあってすすめてきました。私たち地元議員もそれを強く望んでまいりました。時間は充分あったハズです。この土地の売却の経過について、教育委員会に強く反省を求めたいと思います。
 次に、旧八中、現在の諏訪台中学校移転後の利用について伺います。
 日暮里地区5町会の町会長の方々が連名で、区長、教育委員会に陳情を出され、区議会あての陳情も今議会で付託になります。地域住民のスポーツ、健康づくり、防災などの必要性から、体育館を残すことなどを求めた内容ですが、教育委員会はどのように地域の要望を受けとめられているのか、おたずねします。又、地域のスポーツ振興、健康づくりの拠点としての利用を拡大し、子どもたちのグラウンドとしての機能を充実させるために、シャワールームなどを設けるお考えはないでしょうか。合わせてお伺いします。
 さらに、日暮里地区中学校統廃合の本質にかかわる重要な問題として、統合2年目の諏訪台中の生徒数減少と越境の増加について、教育委員会の見解をお伺いします。
 1995年(平成7年)から、3年がかりで、この4校統合についての議論はすすめられてきました。4校に加え、学区域の小学校のPTAの皆さんも一緒になり、統合についての意見集約をし、問題点を克服しようと努力してきました。地域の思いは、「小規模化がすすみ統合もやむをえなくなった。多少の苦労はあっても、それをのりこえて、地域に子どもたちをよび戻す、いい学校をつくろう」という一点だったと思います。私も地元議員のひとりとして、地域の方々と話し合いながら、こういう思いでやってまいりました。
 開校式に参加し、狭い八中の体育館一杯に着席した子どもたち300名を目のあたりにして、日暮里の子どもたちがひとつの学校に集っていく将来を描きながら、感慨を深くしたことを思い出します。300名での新校のスタートは、旧校閉校の寂しさもありながら、期待の持てるものだったと思います。
 しかし、残念ながら統合2年目、1年生の入学者は64名、と前年に比べて42名も激減し、全学年3クラスでスタートした学級数も、1年生は2クラスになってしまいました。十中への移転で、学区域の端の子どもたちにとっては隣の学校の方が明らかに近いこと、などで指定校変更が10名ほどあるのは理解できますが、第三日暮里小学校からは、諏訪台中へ入学の16名を上回る17名が全て台東区の中学へ越境。昨年は6名だったことを考えると、この状態は尋常ではありません。この背景に、3校の統合で子どもたちの一部にさざ波が立ち、これが地域で目立った行動になるようなこともあって、学校の評判が云々され、保護者の中に動揺がおこったという問題があります。こうしたことが引き金になって、新校より台東区の中学校への選択が増加したという訳ですが、諏訪台中の子どもたちも教職員も、そしてPTAも、3校統合という新たな経験の中で悩み、努力している姿を見ると、何とかこの問題を克服しなければ、と思います。
 教育長はこの事態についてどのようにお考えでしょうか。
 最後に、こうした2次にわたる小中学校統廃合、とりわけ、新たな中学校4校統合の途上で、これまで申し上げたような様々な問題を抱えてきた日暮里地域について、教育長はどのような認識をお持ちなのか、お伺いいたします。
 日暮里地域は台東区、文京区と隣接していることもあり、台東区の小・中学校への根づよい越境の流れがあります。若いお母さん、お父さんの中に、我も我もと台東区に越境する焦りやある種の幻想もあり、またその一方でこれを冷ややかに見る親たちもいます。“日暮里の子どもたちを地域の学校で育てる”ということは決して偏狭な地域セクト主義ではなく、自分の町に自信を持つことにも通じるハズです。私たちも地域の意識を変えるために努力しますが、教育委員会はぜひ、他人事でない深い認識をもっていただきたい。困難を抱える諏訪台中に対する物心両面の暖かい支援も必要であります。
 また、台東区の私立幼稚園からそのまま台東区の小学校への越境という傾向が強いことが、日暮里地区の小学校小規模化の、ほかの地域とは異なる特色です。この点については、区立幼稚園の3才児保育を先行させて様子を見る措置を取られましたが、幼稚園、小学校、中学校と連なる総合的な問題として把える視点を明確にしていただきたいと思います。
 数々の困難を抱えながら、再来年の4校統合に向けて日暮里地区は動いています。この新校に子どもたちをよび戻すとりくみは、まだ途上、と云わなければなりません。さらに真剣なとりくみが必要と考えますが、教育長は、どのようにこれに臨まれるのか、お気持ちを伺いたいと思います。

 さて、第2番目に、荒川1丁目に計画されているダイア建設の31階超高層マンション問題を教訓として、荒川区の街づくりはこれで良いのか、見解をただしたいと思います。
 1990年のコリンズ株式会社による周辺地域一帯の地上げにはじまり、空地になったこの土地が防犯、防災上も危険な状態となり、1996年にはコリンズが倒産、差押えされたこの土地を1998年(平成10年)2月にダイア建設が約17億円で取得したというのが過去の経緯ですが、隣地のこうした状況に常に不安を感じてきた住民は昨年8月26日、突然立てられた標識によって、この超高層マンションの計画を知ることになりました。
 9月から始まった説明会では「適法性」を主張する事業者に対し、法制約上は「何らなすすべがない」ことを知った近隣住民は深い失望と怒りを感じました。同時に、この時の地元自治体・荒川区の対応に対しても、強い不信感を抱いたわけです。それは、荒川区の担当部局が事前にこの計画の概要を知っていたにもかかわらず、超高層マンションが周辺環境に与える影響について何の検討も行なわず、2週間という短期間で開発許可を出したという点にあります。今回の紛争を振り返って、この点に地元自治体である荒川区に大きな責任があったことは否めません。現在も「採算性」と「適法性」をタテに計画を譲らない事業者との間で膠着状態が続いております。近隣住民は工事強行をくり返し主張する事業者との間で、日々緊張関係を強いられております。
 私は、かつてコリンズの地上げによって虫食い状態となった町をどうするのか、当局を追及しながら結局、結論を出せず、今回のような紛争で住民を苦しめることになったという反省から、解決まで責任をもって関わるという課題を自らに課しました。
 行政はいかがでしょうか。この間の経過のどこに問題があったと考えられているのか、明確にしていただきたいと思います。
 住民は今回の経験から多くのことを学びました。行政は今回の経験をどのように受けとめ、教訓化するのか。「ルールづくり」の議論がされていますが、まずその前にこの点の認識をはっきりさせてほしい。そうでなければロクなルールはできない、と私は思います。
 ご答弁いただくにあたって、資料をお示ししたいと思います。
 ここに都市計画法第4条第12項、また第29項等に定められる開発行為に関する開発許可の手引きがあります。開発許可の手続きは、事前相談、事前審査、そして許可申請という流れになっております。私は情報公開によってダイア建設がいつから、どのような手続きをしたのか、また許可はどういう過程をへて出されたのか、改めて調査いたしました。その資料がここにあります。
 昨年5月、ダイア建設は初めて区を訪れ、事前相談を行ない、6月22日、事前審査申請書が提出されています。この提出書類の中には、建物の概要を示す図面が入っており、この時点での計画は地上30階--今より低いですね、91.27mと示されています。6月22日の事前審査を受けて、開発許可の正式申請に至る間、「開発行為事前審査申請にもとづく調整会議」が開催されております。6月30日、場所は区役所2階、職員図書室であります。招請者は街づくり推進部都市計画課長、出席を要請されたのは土木部管理課長、道路課長、公園緑地課長、建築環境部建築課長、それになぜか教育委員会庶務課長の5名。実際にはそれぞれの担当職員が出席したのみで、課長は出席しておりません。この調整会議はダイア建設の開発行為に関する行政側の見解をまとめるために行なわれたものですが、事前相談から開発許可が出される迄、会議が開催されたのはこの調整会議のみであります。会議内容については記録が存在しておりませんでした。
 9月17日の正式申請までの間、事業者との相談や指導も何度か行なわれており、その結果、区道荒54号線の拡幅が8月11日に申請され、26日に区長により同意が行われています。
 区長の印が押印されているのは、私の見た範囲内では、この区道に関する書類のみでした。9月17日に提出されてから10月1日の許可まではたったの2週間。超スピードでことは運び、会議等も行なわれず、原義書に順次、粛々と押印するという形で許可が出されました。この原義の起案者は都市計画課長、決定権者は街づくり推進部長です。
 以上が、情報公開によって私が知りえた荒川区の決定手続きの経過であります。ここから皆さんは何をお感じになるでしょうか。
 ほぼ街づくり推進部というセクションの中だけで手続きがすすめられ、実務担当者による1回の会議のみで、これだけの大きな開発計画が通ってしまう。あまりに軽すぎるのではないでしょうか。あの周辺の地域の状況を考えたら、環境への影響はどうだろうか、と考える人はいなかったのでしょうか。昨年の規制緩和によって、廊下などの共有部分が容積率に算入されなくなったため、建物には約1.2倍のボリュームになるといわれていますが、専門家であるセクションの担当者ならば、その影響だって感じられるハズです。制度にかかわらず、問題提起をし、庁内討議にかけるくらいのことをする人はいなかったのでしょうか。役所の仕事といえども人間がやることです。とりわけ人が住む街のことを担当する方々が、狭い意味での開発許可という制度の主旨にタテに、その枠をこえて仕事をしない、というのはオカシイ。それができないのなら、厳密な制度をつくる以外にありません。
 この経過を振り返り、改めて行政としての認識を伺います。
 さらに、今後のルールづくりについても考え方を伺います。私は、今後のルールづくりは、単に紛争の未然防止のために事前調整を強化する、という観点にとどまらず、街づくりの上で可能な規制を行なうという都市計画上の観点が不可欠であると考えます。昨日も、斜線制限などを変更するには根拠が必要となってくる、という答弁がされましたが、街づくりマスタープランとの整合性をはかりながら、土地利用の要件にかかわらず、地区の特色を考慮した独自の街づくり条例などをつくることがその根拠となってくると思います。
 真鶴町の街づくり条例においては、規制と事前協議の強化という両面から、この問題が把えられています。都市計画制限のあるなし、町の規模の大小や地域性のちがいにかかわらず、東京下町の生活環境を守りながら、住み良い町をつくっていくために、こうした両面からの検討が是非とも必要であると考えますが、いかがでしょうか。

 第3番目は、南千住W街区開発と中心市街地活性化法の適用をめぐって、荒川区の商工振興と地域活性化の未来について、どのようにお考えかを問いたいと思います。
 南千住拠点開発は、これまで荒川区の重要プロジェクトと位置づけられてまいりましたが、土地取得後、経済情勢や財政状況の変化という問題を抱えるようになってきました。
 しかし、この開発が荒川区の商工業振興と地域活性化を左右する重要な位置を占めるものであることはいささかも変わりない、というより、むしろそのウェイトはかえって大きくなってきたと私は感じています。
 ここで中途半端にお茶を濁すようなことでは、それこそムダづかいのそしりはまぬがれません。W街区を含む、東側、駅西側と南千住地域一帯を対象とした広域的な考え方で、中心市街地活性化法の適用を考え、その中で事業者の皆さんが本気で資金の調達・活用ができるような計画づくりをすすめていくべきだと思います。また、W街区の商業集積についても、GMSと区内商業者の参加による地元主導の商業施設とのバランスを考え、思いきった楽しいコンセプトを打ち出していく必要があります。
 大規模な住宅戸数を抱えることになる、この地域での商業集積は重要な意味をもちます。地元の消費者の皆さんに対しても、区外からの流入を誘導するという上でも、しっかりしたコンセプトが必要なのです。安易に規模を縮小して、お買い物は北千住へ、という訳にはいきません。
 この問題については本会議、委員会等で私は何度も質問いたしましたが、新たな基本構想策定にあたり、改めて南千住拠点開発で何をめざすのか、商工業衰退に歯止めをかける、意欲的なとりくみにしていくつもりがあるのか、おたずね致します。
 以上で、私の3つの質問を終わります。

区長(藤枝和博)

 私から、商業の活性化策に関する御質問にお答えいたします。
 中心市街地活性化法につきましては、商業を地域活性化の起爆剤ととらえ、「市街地の整備改善」と「商業の活性化」を柱とする総合的な事業推進を目的として制定された法でございます。
 本区におきましても、当初より商業活性化を主眼といたしまして、南千住地区を対象に同法に基づく中心市街地活性化基本計画を策定することといたしました。現在、地元関係者等による南千住駅前活性化等検討委員会などの場におきまして、今後の施策の基本的な方向を定める基本計画の策定作業を進めているところでございます。
 こうした動きを踏まえ、地元の商店街関係者におかれましては、南千住地区をみずからの手で活性化していこうという気運が高まっているところでございます。区といたしましては、この基本計画の策定を契機といたしまして、商業を初めとした南千住地区の活性化に向け、引き続き努力してまいる所存でございますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。

街づくり推進部長(田中公夫)

 私から2点の質問にお答えいたします。
 初めに、ダイア建設のマンション計画にかかわる開発許可についてのお尋ねでございますが、区内における民間の開発に対しまして、行政が長期的かつ総合的な見地から土地利用の合理化を図り、都市環境の改善と都市機能の更新に向けて必要な規制を行うことは区民全体にも利益であり、社会的な要請でもあります。このような点から、開発許可制度は現行の都市計画法上、重要な役割を担っているものと強く認識しております。
 今回の計画は、建設予定地内にある私道の廃止が開発行為に該当するため、事業者から開発許可を求める申請がなされたものであります。区といたしましては、この申請の内容が許可基準に適合していることを確認し、許可したものでございます。
 なお、この許可に対しましては、4名の地元住民の方より許可の取り消しを求める審査請求が出されましたが、都の開発審査会において審査の結果、却下されましたことは御案内のとおりでございます。
 今後、開発行為の審査に当たりましては、これまでの経験則をもとに適正に審査してまいる所存でございますので、よろしく御理解をお願いいたします。

街づくり推進部長(田中公夫)

 次に、南千住拠点開発に関する御質問にお答えいたします。
 W街区の開発につきましては、南千住拠点開発をリードする業務・商業中心のプロジェクトとして、住宅・都市整備公団とともに調査検討を進めてまいりました。その結果、総合スーパーなどの大型商業施設約3万平米、住宅約1000戸を主要施設とした基本計画検討案を取りまとめたところであります。この内容については、さきの旭電化跡地・南千住拠点開発調査特別委員会において、住都公団から説明をいたしました。
 現在、区といたしましては、この基本計画検討案について、事業成立性の検証や駅西口への波及効果、あるいは地域の活性化などの視点から幅広く検討を重ねているところでございます。
 よろしく御理解のほどをお願いいたします。

建設環境部長(小池勘治)

 今後のルールづくりの考え方についての御質問にお答えいたします。
 御質問にありました真鶴町につきましては、無秩序なリゾート開発から良好な自然環境や美しい景観を守るため、開発の制限を定めた街づくり条例による取り組みをしていることは、区としても承知しているところでございます。しかし、真鶴町は、町の大半が都市計画制限のない、いわゆる無指定地域であり、都市計画上のさまざまな制限のある荒川区とは大きな違いがございます。
 今回、荒川区におけるルールづくりにつきましては、昨日の本会議でもお答えしたとおり、区の地域特性を十分に踏まえて、マンション紛争を未然に防止し、良好な地域環境を保全するため、区民と事業者及び区が事前の調整を行うための効果的な方法について検討を行っているところであります。
 近々、区議会の所管委員会にもその内容を御報告し、年内にも実施していきたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。

総務部長(大渕義明)

 旧日暮里中学校の跡地に関する御質問でございますが、初めに売却方針決定に至る経過につきまして、お答えを申し上げたいと存じます。
 旧日暮里中学校の土地は、かつて同校を建設する際に、地域の方々の熱心な働きかけとともに、議会の請願採択等を受けまして、学校用地として使用することを条件に購入したものでございます。このため、適正配置の実施後も、跡地は引き続き学校用地として利用してほしいとの要望が地元町会から出されたところでございます。 区といたしましても、学校施設としての跡地活用は、地元区民の皆様方の要望にこたえることができるとともに、周辺環境にも大きな変化を与えないこと、一定のオープンスペースが確保されること、さらに売却代金を新たな学校の建設費の財源として活用できることなどを考慮し、学校施設としての用途指定を付して売却することを決定したものでございます。この点をまず御理解いただきたいというふうに存じます。
 次に、跡地売却の今後の考え方について御説明申し上げます。
 ただいま申し上げたような経緯から、この跡地を学校施設の用途指定を付して売却するとの基本的考え方は、さきの第2回定例会でも茂木議員の御質問にお答えいたしましたが、今日においてもいささか変わりはございません。
 現在はこの基本的考え方に沿って、都内私立全校へのダイレクトメールの発送を初め、全国に向けてのPR活動などを展開している最中でございます。
 また、競争入札の日程は、本年8月に告示を行い、12月には入札実施を予定しているところでございます。
 現時点におきましては、この跡地が確実に売却できますよう、全力を傾けているところでございますので、ぜひ御理解、御協力のほどをお願い申し上げます。

教育長(高橋祥三)

 日暮里地区の学校統合に関する御質問にお答えいたします。
 まず、諏訪台中学校の移転後の跡地利用についてでございますが、この件につきましては、議会をはじめ日暮里地区の町会などから、諏訪台中学校の移転後も、同校の体育館等を存続してほしいとの要請を受けているところでございます。
 これまでは、移転後の跡地につきましては、全面的に新校の第2グラウンドとして活用することを考えておりましたが、これまで同校の体育館が地域の方々の健康増進やコミュニティ活動の場として利用されてきたことを考えますと、関連町会等からの要請の趣旨は十分理解できるところでございます。
 したがいまして、今後、体育館の存続が第2グラウンドとしての機能を損なうことがないかどうかといった点についても検討し、学校とも調整を図りながら、その取り扱いを決めてまいりたいと考えております。
 次に、諏訪台中学校への入学状況と日暮里地区における学校選択に関する評価と認識についての御質問にお答えいたします。
 御案内のとおり、諏訪台中学校は開校2年目を迎えておりますが、今年度の入学者は昨年度と比較して約40名減少しております。その主な要因は、入学対象者の減少とあわせて、第二日暮里小学校及び第三日暮里小学校の卒業生の4割近くが他区の中学校に入学したことでございます。
 日暮里地区におきましては、地理的条件もあって、長年にわたって比較的多くの児童が他区の学校を選択する傾向が見受けられるところでございます。進学は人生の大事な選択であり、最終的には保護者の選択であると理解しておりますが、地域の子弟は地域の学校に通うことが郷土愛や連帯感を養う上で大事であるとの考えに立ちますと、このような状況は必ずしも好ましいものとは言えないと考えております。
 諏訪台中学校の最終統合を平成13年度に控え、この統合を日暮里地区の方々の誇りと感じられますよう、そういう学校としていくことが私どもにも、そして学校関係者にも、また地域の方々にも求められていると考えております。
 こうした認識に立ちまして、今後、教育委員会といたしましても、長年にわたって他区の学校を選択してきた背景や、保護者の学校選択の基準などについて意識を探ってみること、また、学校の魅力や運営方法について、選ばれる学校、選ばれない学校の比較検討をしてみたい。さらには、幼稚園から小学校、中学校、高校へと進む過程で、荒川区立の学校を選択してもらうための働きかけ、また、魅力ある学校行事のあり方などについて調査検討をし、今後、荒川区の小・中学校が魅力ある学校として評価が高まりますよう、地域の皆様の御協力もいただきながら努力をしてまいりたいと考えております。
 よろしく御理解のほどお願い申し上げます。

斉藤ゆうこ

 御答弁ありがとうございました。街づくりについてのみ再質問させていただきます。簡潔にお答えください。
 今回の事前審査、開発許可のあり方について、その責任をどうお考えになるのかと伺いましたが、その点、明確なお答えがありませんでした。先ほどの答弁は、開発許可制度の正当性のみを主張するだけで、その不十分さについてはいささかの言及もないというのは一体どういうことでしょうか。明治通りの後背地がすべて低層密集住宅地であること、こうした地域特性に対する配慮はどこでするのか。そして、地域環境に及ぼす多大な影響をチェックできる制度ではなかったことが問題だった訳じゃないんでしょうか。だから、ルールづくりという発想が出てくるんだと思いますが、私は、まず何が不十分だったのか、その認識を行政として改めて明確にしていただきたいとお伺いいたしました。再度御答弁をお願いいたします。

街づくり推進部長(田中公夫)

 開発許可に関する第2質問についてお答えします。
 区内におけます建築紛争を未然に防ぐため何らかの方策を講ずる必要性につきましては、これまでもいろいろと御指摘をいただいております。本年第1回定例会の予算に関する特別委員会の自由民主党の総括質問で、北城議員から街づくりにおける建築行政の役割に関する御質問がございました。私は当時、建築環境部長の立場から、今回の超高層マンション問題を例にとりまして、従来型の行政指導だけではなく、明確な手続による街づくりの関与が必要であって、本区の実情にあわせた自主的な制度、すなわち荒川ルールなるものを考えていきたい、そういった旨の御答弁をし、北城議員から荒川ルールの確立を強く要望されたことを記憶しております。
 このことにつきましては、建築環境部長から御答弁申し上げたとおり、ようやくマンション建設に伴う地域環境を保全するための取り組みが固まりつつございます。今後、議会の御承認をいただければ実施が可能となるわけでございまして、斉藤議員が御指摘の点につきましても、一定の効果が期待できるものと考えておりますので、御理解と御支援をお願いするところでございます。

斉藤ゆうこ

 残りの時間、自席で発言させていただきます。
 今、街づくりの問題を議論してまいりましたが、こうして開発許可だ、ルールづくりだと本会議場でやっている間にも現地では緊張が続いているわけでして、今日、地元の住民から東京都に対して出された正式な紛争調整のあっせんについて、第1回目の東京都庁でのあっせんが行われていると伺っています。その場で住民の皆さんは石原都知事に対して、1万1000名余の地元の皆さんの署名を提出して、要望をいたしました。ダイア建設の態度は相変わらずです。譲歩は全然見られずに、痛み分けということにもならないわけですが、工事の強行を繰り返し主張しております。あっせんの席には着くけれども、明日30日から着工したいというのが、この間までの言い分です。住民の皆さんは、有効な風害対策なしに工事協定はできないということを訴えています。
 こうした中で、私たちも手をこまねいているわけにはいきません。昨年11月に議会は、環境に調和する建物への計画変更を働きかけるという請願を採択しました。風洞実験の結果、風害の予測もはっきりと出された。こういう中で、議会も行動をするべきときではないかというふうに思います。
 この風害対策については、新たに、区道に面した事業者の方、地元小学校のPTAの保護者の皆さん、身障センターの通所者の保護者の方々、地元商店街の理事長さんなどから対策を求める陳情が出されました。風害問題は既に近隣住民だけの問題ではなくなっているというふうに考えます。
 こうした中で、議会も住民の皆さんの苦しみにこたえて行動すべきだと思いますが、行政にも地元住民を守る立場から、ぜひ、再度事業者に対し、工事を強行することなく、風害対策などをとるよう強く働きかけていただくことをお願いいたしまして、私の今日の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。