河内ひとみのあらかわ日和

2014年12月3日 2014年11月24日

東北・関東大震災救援

政府は原子力発電に依存した政策を見直し東北復興のために財政出動を!

 巨大地震、津波、原発事故と東北地方は大変な困難に見舞われました。亡くなられた方々を追悼し、ご家族に心からお悔やみを申し上げます。また被災された方々と被災地のご家族や親戚、友人をご心配の区民の皆さんにお見舞い申し上げます。

 東北・関東一帯の甚大な被害で我が国の経済は大きな打撃を受け、被災地を中心として国民生活は広域的かつ長期にわたる困難が続くことになりました。こんな時こそ、国も地方も政治がしっかりと役割を果たさなければなりません。

 ところが、日銀は47兆円もの資金を金融市場に供給し、銀行や投資家の資産を守るのに懸命です。被災地に食料や燃料を供給し、立ち往生する中小企業や雇用危機への対応を第一に、生きた経済を助けなければ復興はできません。「被災県の財政は限界!」、現地の県議はやっと繋がった電話の向こうで悲痛な声を上げました。政府は東北の地域経済と県民生活再建のために大規模な財政出動を急ぐべきです。 地震発生から3日目、計画停電が始まり、福島原発は2万8千人が避難する事態になりました。「危険だ」との再三の指摘にも「安全」を強弁し、原子力発電に依存してきた我が国の政策は転換が必要です。『国難』を口実に「増税」を言い出す政府幹部もいますが、こんな時に庶民に増税なんて、とんでもないことです。

 私は地震発生の翌日、区内を回って被害調査を行い、危険箇所への対処や不安を抱える在宅高齢者の声を聞きました。今後も区民に密着してしっかり働き、地方議員の仲間たちと共に政府に対しても発言・行動していきます。余震が続く中、買いだめなどに走らず、災害弱者を第一に、区民同士助け合っていきましょう。私も地元の震災対策に取り組みながら、被災地を全力で応援していきます。

あらかわ元気クラブ代表 荒川区議会議員 斉藤ゆうこ 

特定の分野に偏った西川区政の『財政出動』区民経済への効果に疑義

●アメリカ発の世界的な経済危機を背景に我が国の経済は戦後最大の危機に陥り、荒川区の中小零細企業を中心とする地域経済は厳しい低迷が続いています。税収が落ち込む中で自治体財政をどう維持していくのかが問われ、反対に区民生活の窮状を支援するために財政出動をどう行うのかも問われる中、西川区政は引き続き『財政出動』の方針を取り、総額で915億円に上る予算を組みました。
●『緊縮財政』か『財政出動』か、財政運営の思想はこの二者択一です。あらかわ元気クラブは『財政出動』の方針を取ること自体に反対している訳ではありません。問題は、血税を使ったその財政出動が誰の利益になるのか、一部の特定の人の利益でなく、大多数の区民に還元されるものなのかどうかです。
●私は昨年11月の本会議で、西川区長自らが言う『荒川版ニューディール』による財政出動がどのように区民を潤すのか、約3年間で90億円の公共投資について当局の考えを聞きました。
●平成19年度から昨年11月までに、土地開発公社と区は合計31件88億3千万円の土地を取得しました。当局は「区民サービスの向上に向け、これまで必要な公共施設の整備を行ってきた。こうした公共施設の整備が不況に苦しむ多くの区内企業の売上に寄与し、景気刺激策としても一定の効果があったものと認識している」と答弁しましたが、果たしてそうでしょうか。
●予定価格の60%、50%を切る低価格の契約が問題になり、区が是正の指針を発表する中、今回の予算委員会では、ふれあい館の建設工事について、予定価格の99%、98%という高い落札率で固定した区内企業が受注してきた事実が指摘されました。これが当局の言う財政出動の効果の実態であるならば、特定の分野に対する、まことに偏った効果であると言わざるを得ません。
●来年度予算には、これらの延長線上に図書館・文学館複合施設、尾久八幡中など、一部の施設の設計費や建設費が計上されました。東北・関東大震災という新たな状況も加わる下で、公共事業等が本当に広く区民経済を潤わせているのか検証を進めると同時に、不要不急の箱モノ建設が見直されるのは当然です。「財政出動」の効果には極めて偏りがあり、今後私たち議会は厳しい態度で臨む必要があると申し上げておきます。
●さらに昨年、峡田小学校の隣地について、「誰から買ったのか」「どういう経緯の土地か」「適正価格なのか」に区民の関心が向けられている、として経緯を質問しましたが、改めて正確な経緯と面積・価格を担当部局に聞きました。地元の不動産業者が破産管財人から一旦購入し、隣の土地も地上げして区に転売したという経緯です。昨年12月の財産価格審議会では、実測622.56平米、坪単価126万6540円、総額2億3893万円余の価格が決定されています。
●区と納得づくで不動産業者が「地上げ」をし、その後土地開発公社を経て区に転売。この経過と価格は果たして適正と言えるのでしょうか。私が調べた範囲では、価格は上限ぎりぎり、という声が聞かれました。「土地を転がした」と言うような疑惑を持つ向きも出てくると思いますので、引き続き調査したいと思います。(以下略)

あらかわ元気クラブの「荒川区基本構想2011」

効果が見えない区内商工業支援と雇用問題

事業所数の推移

 荒川区は小さなものづくり企業や商店街が残る町です。ところが、中小零細企業を見捨てる国の産業政策のもとで区内の商工業は衰退し、最新の工業統計では倒産・廃業で閉鎖した事業所数・従業者数は23区一でした。荒川区の支援策は疲弊する区内の商工業全般に役立ったとは言えません。
若者にも若くない人にも仕事がなく、区内企業に働く人の雇用不安も深刻です。雇用の安定は産業の原動力ですが、国と同様で積極策が見えません。

『人口政策なき住宅開発』で保育園不足、学校不足が加速

 今年、認可保育園に入れない子どもは377人にのぼりました。とりあえず、汐入小学校で1年間の臨時保育を決めましたが、他の地域でも保育園は足りず、対応におおわらわです。区が人口増の予測に基づいた適正規模の街づくりや財政見込みなしに民間の大規模マンション開発を奨励してどんどん呼び込んだ結果、肝心の区民サービスが追いつかなくなってしまいました。『人口が20万を超えた!』と手放しで喜んではいられません。

区民が幸福を実感できない 駅前再開発への補助金276億円

 荒川区内10ヶ所に巨額の血税を費やした再開発事業。果たして区民は潤ったのでしょうか。特に133億円を投入した日暮里再開発は「失敗だ」と多くの区民が失望しています。活性化にもイメージアップにもなっていません。こうした検証を抜きに、計画中の三河島北地区や西日暮里の再開発はすすめられません。開発規制が遅きに失した区政の下でワンルームマンション紛争や、歩けない程の『風害』もおきました。街づくりを見直す時です。

日暮里再開発 3地区の総事業費と補助金

《ものづくり産業・地域商店街・良好な住環境が共存する活気ある下町》を荒川区の将来像にします

 ここ数年の再開発ラッシュや新交通の開通などで、都心に近い荒川区には新たな住民が流入し、人口が増えました。一方、これまで荒川区の地域経済を担い、日本の経済を下支えしてきた区内の中小事業者は厳しい生存競争にさらされ、雇用不安も進んでいます。減少したとはいえ荒川区は製造業の集積地であり、区民から「将来も必要」と再評価された地域商店街が今も残る街。これが東京の他の街とはちがう荒川区の特色です。あらかわ元気クラブは、旧住民も新住民も満足できる「地域の産業と暮らしやすい住環境が調和した街」をめざします。

産業振興・雇用 仕事と生活の安定のために「財政出動」します。

○不要不急の事業や箱モノ建設をやめ、区の財政を産業振興と雇用のために重点的に投入する。
○区の契約制度を見直し、中小・零細企業に仕事と適正利益を、労働者に生活できる賃金を提供できる基盤をつくる。
○所得の少ない若者や夫婦を、安い家賃の区民住宅や家賃補助で応援。
○専門職員を増員・配置した『地域産業支援センター』をつくり、ものづくり産業や地場産業など区内中小事業者の経営を強力に支援する。
○『地域商店街を未来に残すまちづくり条例』で大型店の立地を規制。大手流通システムに対抗できる独自の共同仕入れで『品揃え』を充実。
○区民に支持される商店街の『復興』を急いで推進する。
 産学連携の力で『商店街の開発』に取り組み、空き店舗の『店揃え』や「まちの駅」・休憩所・図書ステーション・自転車置場などの必要な施設を配置。

財政・区政運営 議会改革 特定の人脈に偏らない区政。「なんでも賛成」ではない、首長から自立した議会。

○区民が豊かになることを基本に自主財源を増やし、財政を健全化して『区税収入1:都区財政調整交付金2.5』の現状を変える。
○常勤職員と非常勤職員の格差を是正。増え続ける民間委託・指定管理者の総点検と再検討。
○区民生活と荒川区の将来に必要なことは超党派の議員提案で条例を制定。
○地域の将来を左右する重要な政策は「住民投票」で決める。
○議員・首長・職員をふくむ包括的政治倫理条例の制定。

生きられる町、暮らせる政治 緊急提言 震災に備え、老朽家屋、危険箇所の撤去や建て替えに区の支援を

医療・介護・福祉 安心して暮らせる医療・福祉・介護を荒川区から実現します。

○利用者や患者負担の増大ばかりで現場をふり回す介護保険法・障害者自立支援法・後期高齢者医療制度の改正を国に求め、区民の負担を軽減する。
○『介護の商品化』で現場を持たなくなった行政。在宅事業所や施設など民間の現場と行政が一体となって、心のかよう地域福祉を実現する。
○医療・介護・福祉職場の待遇改善と人材の確保を支援。
○ひとり暮らしや高齢者世帯が安心して暮らせる「ケア付きすまい」を推進。
○DV対策、薬物依存症対策などに取り組む区内の専門機関を支援し、連携。
○まちぐるみで健康づくりをすすめ、国民健康保険料、介護保険料を引き下げる。

子育て支援と教育 子育て世代が「住んでよかった!」と満足する荒川区にします。

○必要な地域に保育園、学童クラブ、幼稚園を増設し、区が責任をもって子どもたちが元気に育つ環境を支援する。
○ハンディキャップのある子どもや、家庭で養育できない子どもを地域で大切に育てる。
○貧困や家庭環境による学力の格差解消。就学援助を拡充し、進学を支援する。
○『学校選択性』を検証・見直し、学校規模による教育環境の格差をなくす。
○クラス人数や教員の配置を弾力化し、イジメや不登校の解決に取り組む。
○教員の力量向上に必要な時間とゆとりを確保し、学校に知性と文化を醸成。

街づくり政策 再開発依存をやめ、下町の良さを生かして安全な街をつくる。

○川と原っぱのある町、高層化しない心安らぐ街並みを残す。
○25年におよぶ駅前再開発事業の徹底した検証。三河島北地区・西日暮里再開発計画の見直し、中止。
○用途地域の見直しと土地取引・利用の届け出義務化。景観・防災・生活環境を大切にする『規制と共生の街づくり条例』で乱開発を防止、住環境を守る。
○にっぽり繊維街から三河駅周辺へ回遊するルート、あらかわ遊園?尾久の原公園を都電で結ぶルートなど、荒川区の魅力ある観光スポットを全国に発信。
○地域の歴史と文化を大切に、人の痛みがわかり、国際理解をすすめる荒川区をつくる。

あらかわ元気クラブ代表・荒川区区議会議員 斉藤ゆうこプロフィール

●1953年12月26日、藤沢市生まれ、B型
●東京教育大学(現・筑波大学)付属小・中・高校卒。ベトナム反戦運動で多感な高校生時代を過ごす
●21歳から荒川区に在住。ひとり娘を保育園に預け、区内の工場で働きながら子育て。保育園・学童クラブの充実のため区と交渉
●丸善(株)日暮里工場に勤務。手づくりの労働組合でパートの待遇改善や平和運動に取り組む。円高で工場は閉鎖
●1987年、33歳で区議会議員に初当選。既成政党とは一味ちがう議会活動、地域活動を展開。1994年、議会の会派名と同じ名称の地域政治団体「あらかわ元気クラブ」を結成。翌年4月、今村まゆみが当選して二人会派に。2003年、今村まゆみは引退して介護事業所代表となり、2008年の区長選挙に挑戦
●不公平税制、中小企業・商店街活性化、高齢者・障害者や子育て世代の支援に取り組む。超高層マンション・葬祭場・場外馬券場などの建築紛争でも区民の身近な相談相手として活動
●家族は荒川郵便局に勤務した夫、昭和3年生まれで俳人の母。真土小・十中・上野高校・都立医療短大に学び、区内の介護事業所事務員の娘は結婚して独立
●政党や階層を超えて国民運動をすすめる「自主・平和・民主のための広範な国民連合」全国世話人、超党派の「全国地方議員交流会」東京事務局として、二大政党によらない政治の変革に汗を流す
●地盤・看板・カバンのない零細政治団体の代表だけど気力は充実、体重も充実。