斉藤ゆうこのあらかわ日和

【1面】
西川区長の予算に反対しました。
元気クラブは健全野党として役割を果たします。

 若葉が萌える季節になりました。皆さん、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
 西川区政になって5ヶ月。私は3月の予算議会で、不祥事の再発防止策、産業政策、教育行政、各種の事業などをよ~く吟味し、西川区政の初予算に反対しました。
 政策経営部と総務部を統合する組織改正も、権限が集中するばかりで密室政治になりかねません。果たしてこれが『刷新』と言えるのか、大いに疑問です。
 でも、区議会の他の会派は予算に賛成、共産党は何と退席。え?ついこの間、区長選挙で争ったばかりなのに…と思うのは、議会では私だけのようです。
 批判のない議会、というのも困りものです。元気クラブは、今後も〈元気クラブの荒川区基本構想〉に照らして区政の転換や予算の賛否を判断していきます。小さくても健全な野党として役割を果たせるように、ますます精進しますので、応援して下さい。
 さて、国政に目を転じると、国民不在の郵政民営化や中国、韓国との摩擦ばかりが目立ちます。牛肉の輸入から、郵便貯金や簡易保険の市場開放、果ては米軍再編の肩代わりまで要求するアメリカに何でも従う小泉首相。 そんな日本に対して、アジアの隣国は明確な反対の声を上げています。日本の進路が問われるこれから、歴史を見つめて未来を志向したいものです。 4面に藤澤前区長の裁判の模様を掲載しました。荒川区政を揺るがしたこの事件をしっかり検証し続けたいと思います。季節の変わり目、お元気でお過ごし下さい。

【2面】
大型店出店、政治倫理、地域福祉の質、
国際理解教育と就学援助、日暮里再開発、がんセンター見直し・・・
予算委員会 私の質問

●大型店に対する条例で町をまもる。
 熊の前にオリンピックが出店。歴代区長は『地域商店街を守る』『大型店との共存共栄』と表明してきました。
 そうであるなら、大型店の床面積の総量規制や出店の適地性について、何らかの対策を講じないともう手遅れ。地域商店街は壊滅してしまいます。
 商店街がさびれれば町はさびしくなります。高層ビルと大型店ばかりの個性のない町は、果たして区民が望む将来像でしょうか。
 大型店は消費者にとって万能ではありません。条例制定にふみきる時です。

●やめよう!議員の口利き、横車。
 昨年の事件の際、区の職員アンケートには
・議員からの圧力が多くあると感じる。
・議員に頼めば何とかなる、という意識が一部の区民の中にあるのも事実。議員も票につながるので担当課に持ち込む。黙って順番を待っている人に大変失礼なことだと思う。議員のゴリ押しも無くして欲しい。
・議員が直接住民や業者に言われたことを、部長が課長にどうにかしろ、と命令し、それを担当の係員が否応なしで下請けさせられ、それも通常のルートとは別扱いで優遇している現状が多々あります。議員-管理職の特別ルート扱いの撤廃を強く望みます。
・「事件の再発防止策」として、やたらと職員倫理の向上が強調されている。もちろんそれも重要だが、政治倫理確立の方がもっと必要だと思う。
-など議員に対する厳しい声がありました。区当局は「真摯に受けとめる」と答弁しましたが、議員も真摯に受けとめないと。
 かつての越境入学、非常勤職員などの採用、保育園入所での議員の口利きやリベートはよく知られています。おカネやコネのない、使わない区民に不公平になることはやめましょう。

●次世代育成支援計画に区民の目を。ふえる介護事業所に質の向上を。
 国の少子化対策で、全ての地方自治体と3百人以上の企業に「次世代育成支援」の10ヶ年計画づくりが義務づけられました。荒川区の行動計画も子育て世代の区民と議論して、もっと豊かにできないかと質問。「幅広く意見交換する場所を設けてより良い計画にする」との答えを得ました。また、指定管理者制度が入る学童クラブは第三者評価の対象になる方向のようです。
 さて、荒川区の介護関係事業所はふえ続け、2月現在で199にのぼるとのこと。区がサービスの質向上に努めるよう求め、「多様な事業者の参入の中でも区の果たすべき役割はある」との答弁。今後の大事な課題です。

●子どもを取り巻く環境の格差は国の内外で拡大している。
 お正月に教育テレビで『アジアの子どもたちをどう報道するか』という番組を見ました。フィリピンの小学校1年と2年の兄妹が両親の住む島を遠く離れて出稼ぎし、仕送りしている。こういう現状にあるアジアの子どもたちは少なくありません。でも、今の日本の子どもたちとの間には非常に大きな格差がある。国際理解教育の教材として研究してほしいとお願いしました。
 国内の格差も拡大しています。就学援助費は6年前の予算で2億だったのが、今年度は3億3千万円に。保護者の経済状態の悪化が背景です。家庭の問題ではあるけれど、学校がもう少し目配りして支援していかないと、学力向上と言ってもうまくいきません。
 教育委員会は、全教員の体制をつくって親の相談にのり、子どもたちを支える連携ができつつある南二中のサポート担任制の例を紹介しました。こうした連携が大切ではないでしょうか。

●がんセンターは健康づくり施設に転用し、夜間・休日診療センター併設を。
 元気クラブはかねてから「行革と言うならチマチマしたことよりも、がんセンターを廃止し、保健所と一体化した生活習慣病予防の健康づくり総合施設に転用を」と主張してきましたが、2001(平成13)年に見直しが俎上にのり昨年末に区の報告書が出されて議論がすすめられます。
 予算委員会では、墓地建設を取りやめた隣地の買収や、最近他会派からも同様の要望がある夜間・休日診療に活用したらどうか、など提案しました。区民の健康づくり拠点としてしっかりした構想を描いてほしいものです。

【3面】
不正防止も、産業振興も『刷新』の印象は薄い。
本会議で予算に反対討論をしました。

 区長選挙から4ヶ月。西川区長の初予算は『区政の転換』を印象づける新味ある予算とは言えませんでした。
 予算への賛否は、あれこれの要望が取り入れられたかどうか、という次元の問題ではありません。私は唯ひとりでしたが予算に反対しました。

●政治家の倫理は不問?
 『刷新』を掲げる西川区長ですが、施策は職員倫理ばかり。職員倫理の確立は荒川区の癒着の片側の問題に過ぎません。政治家(区長と議員)の倫理も正す条例を作って初めて『刷新』だと思いますが、政治家である区長自身の姿勢は明確とは言えませんでした。

●低価格の契約=透明性ではない。
 『再発防止』の目玉は入札改革。でも、低価格の契約さえ追求すれば公平・公正な契約だ、という訳ではありません。弊害もあります。民間事業者にダンピング競争を強いれば、その果てにあるのは人件費の抑制と生活できない賃金や工賃の増大、そして税収の減少という堂々めぐりになっています。
区内業者が入札から外されて理不尽だ、という声も出ています。不祥事根絶の矛先が違うのでは?『刷新』は総合的な視点で行うことが必要です。

●地域経済活性化、産業振興というが、予算に根本的な打開策はない。
 今日の全国的な地域経済の衰退は、国の経済金融政策に原因があります。経済産業副大臣だった西川区長はどうお考えなのでしょうか。
 規制緩和の法改正に対抗する地域独自の条例づくりに足踏みして、何の地域経済活性化でしょうか。予算に盛られたメニューも空しく感じられます。
〈そこで2点要望しました〉
1.『ものづくりを残す町』というのなら、苦しい環境の中で頑張る区内製造業の発展可能性を、専門調査員を配置して徹底的に調査してほしい。
2.『地域商店街を生かす』というのであれば、大型店出店などに対して必要な措置を講じていただきたい。まず、全国のまちづくり条例の研究を。

●教育をめぐる問題の早期解決を。
 英語教育特区、学校選択制、習熟度別学習、幼稚園3才児保育など、区民の議論は百出。これこそ解決のための一歩を早く踏み出してほしいのに、検討のための予算もつきませんでした。

●中止すべき事業、続けるべき事業。
 荒川遊園の電子マネーは中止せず実施。『自転車の祭典』は廃止に。この間、議会で議論になった事業の改廃に妥当な決断を下したとは言えません。

●最後に。西川区長と議会との関係。
西川区長は『政治枠』とも言うべき予算枠を設けて各会派との復活折衝を試みました。議会を取り込む手腕はサスガ。でも私は、議員や会派を介さず、直接区民や区民団体と話し合ってほしいと思います。
 また、『行政 対 議会』というよりも『役人 対 政治家』という考え方が特徴的です。ご自分は『政治家の側』でしょうか。対等な区政運営のためにこの点も考え直してほしいものです。

【ゆうこのひとりごと】

●今年も4半期が終わりました。歳月人を待たず、だな。2月には〈地域政治団体あらかわ元気クラブ〉の10周年《10年目の決意と挑戦-未来のために、今できること、すべきこと》。京都府園部町の野中一二三町長と被災地・新潟の黒岩卓夫医師をゲストに、大いに盛り上がりました。今年は『決意と挑戦』の年なのだ。
●そして、昔のホームページに業を煮やした元気クラブの若手が1年がかりでホームページを新装し、10周年当日にオープン。荒川区議会ホームページの議員名簿からも入れマス。
●10周年の翌々日からは予算議会に突入。その間にも、介護や仕事や悩ましい相談事が。でも地域の息吹を感じる相談もありました。
●かくして、季節労働者の私にとって最も慌ただしい3ヶ月余が過ぎ去りました。区議会レポート出すのに1ヶ月かかってしまった(泣)。
●最近の郵政民営化騒動と中国のデモ。福岡と宮城の衆院補選は自民党が勝ちました。民主党に魅力ないからね。ある宴席でおとーさん曰く「郵政なんか今まで通りでさ、もっと他にやることあるだろ」。その通りなのだ。
●自分のホームページで2001年の一般質問を見た。この4年、隣国との歴史を乗り超えた未来志向の関係は後退した。小泉首相は「痛切なる反省と心からのお詫び」を演説したが、バンドン会議50周年のアジアの歩みに寄せる思いはあるのだろうか。謝罪外交の繰り返しは胸に響かない。

【4面】
〈藤澤前区長の裁判〉
現金の授受は本当にあったのか?
主張が対立する裁判の行方(1)

 昨年の贈収賄事件をめぐって、新光ビルシステムの石崎克博前社長と藤澤志光前区長の公判が行われています。贈賄側の石崎氏は容疑を認め、すでに2月14日、懲役1年6ヶ月執行猶予3年の判決が出ました。これに対し、藤澤氏は容疑を全面的に否認、東京拘置所に拘置されたまま、無実を主張して裁判が続いています。
 3月3日と23日の藤澤氏の公判では、証人である石崎氏のこれまでの主張に様々な矛盾点が出てきました。歴代助役との癒着が次々と明らかになる中、検察が『贈収賄』として立件した現金の授受は本当にあったのか、対立する主張の真相は何なのか、皆さんにお伝えしていきたいと思います。
 紙面の都合上、詳しいやりとりの一部始終については、ホームページの公判レポートをご覧下さい。

●石崎氏の「自白」だけが唯一の証拠。検察による起訴事実の概略は-
・荒川区役所本庁舎管理契約の受注継続と、荒川総合スポーツセンター管理契約受注に有利な取り計いを受け、またその謝礼として、それぞれ平成13(2001)年10月1日に現金50万円、平成14(2002)年5月24日に現金100万円を賄賂として藤澤氏に渡した。
動機については-
・平成13(2001)年の区長選挙で荒井前助役を応援したのに藤澤氏が当選してしまい、指名を外される危機感を抱いたため、とされています。しかし…
1.石崎氏は現金を渡した、と言うがその証拠はなく、証人もいない。
 1回目は同席していた専務が席を立った際に現金を渡した、2回目は応接室に二人きり。いずれも目撃者はいない。芥川龍之介の「薮の中」の世界です。
2.石崎氏が現金を出納したという記録も残っていない。
 裁判長の質問に対し、石崎氏は『金庫に入っていた現金を自分で出した』と答えています。従って預金通帳の記載も、会社の出納記録も存在しません。
3.藤澤氏が賄賂性を認識していたかは情況証拠に過ぎず言質はない。
 贈収賄を立証するのであれば、賄賂性の認識が争点になります。それ相当の言葉のやり取りが必要ですが、石崎氏の証言には具体性がありません。

●新光ビルと歴代助役の根深い癒着。2月10日の藤澤前区長の公判では検察側が石崎氏を証人尋問しました。この日の公判で驚いたのは…
1.新光ビルが荒井元助役に500万円を供与。なぜ今頃こんな話が?
 石崎氏は、平成13(2001)年の区長選挙で荒井氏に500万円出したと証言。政治資金規制法違反の疑いが濃厚です。
2.新光のパートナー・高橋前助役は日常的接待を受けていた。
 さらに石崎氏は担当者を配置、社員名簿を提供して選挙を応援したと証言。あの選挙は荒井氏を区長にすることに利害をかけた人たちの闘いだったのです。選挙に負けると今度は高橋前助役に接待ゴルフや商品券10万円を渡し、高橋氏は入札予定価格を教えたり、政策変更をアドバイス。証言内容はとても生々しいものでした。

●事実と異なる石崎氏の証言、入札妨害罪が疑われる新光と高橋前助役による 受注工作。広がる疑問。
 3月3日と23日、藤澤氏の弁護人3名が石崎氏を証人尋問。石崎氏のこれまでの証言には、数々の事実と異なる点があることが指摘されました。
1.「止めた」と証言した藤澤氏への政治献金だが実際は続いていた。
 弁護人は通帳を示し、平成10(1998)年から16(2004)年まで毎年12万円の「会費」が、区長選の前年まで毎年30万円の「広告料」が、それぞれとどこおりなく口座に振り込まれていたと指摘。検察が主張した「藤澤氏と疎遠。指名を外される危機感で贈賄」という動機は崩れてきました。
2.入札妨害罪に当たるが、時効?
 新光と高橋氏は、価格調整に乗らない2業者を指名から外し、新光に有利な特記事項を仕様書に入れ、やりたい放題だった実態が明らかになりました。スポーツセンターの契約では、決定印が押され二本線で消された別の業者の見積書と『手書き』の新光の見積書まで出てきました。「79を切れば」と高橋氏が予定価格を教えたのはこの件。後で金額を書き直したと思われます。弁護人は入札妨害罪を示唆しました。「僕に言われても困る。高橋と相談してよ」という藤澤氏の言葉通り、権限は高橋前助役にあり、新光は高橋氏と結託して自在な工作をしていた事が浮き彫りになりました。「外される危機感」があったとはとても思えません。
3.「解任された」と証言した石崎氏は今も新光のオーナー株主。
 石崎氏は現在も持株会社である新光ホールディングスの株を70%も所有しており、オーナーであると認めました。年間の株主配当は1600万円で、会社の存続は石崎氏にとって死活問題のハズ。取り調べで、入札妨害の罪は重い、などと言われたのではないか?と藤澤氏の弁護人は石崎氏の自白の動機について質問しました。

●「おぼえていない」「私はわからない」を連発する石崎氏。
 その他にも、曖昧な点を尋ねられて石崎氏が答えに詰まり、裁判長に促される場面も。真実はどこにあるのか、傍聴を通じて確かめたいと思います。